逃亡くそたわけ







逃亡くそたわけ  by 絲山秋子

21歳の夏は一度しか来ない。あたしは逃げ出すことにした。軽い気持ちの自殺未遂がばれて、入院させられた病院から。逃げるのに思いつきで顔見知りを誘った。24歳の茶髪で気弱な会社員。すぐに「帰ろう」と主張する彼を脅してすかして車を出させた。東へ。そして南へ。おんぼろ車で九州の田舎町を駆け抜けるふたりの前にひろがった暑い夏の物語。(出版社 / 著者からの内容紹介)



浅田彰が絶賛↓


最近の日本文学では、絲山秋子と鹿島田真希って二人の女性作家がかなりおもしろいよ。何と言うか、ホントにイッちゃってる人たちなんだけどさ。絲山秋子は僕も選考委員をやってる文學界新人賞でデビューしたんだけど、『逃亡くそたわけ』って新作は、実際、主人公の女が精神病院で知り合った男と二人で脱走してガーッと九州を縦断するというロード・ムーヴィみたいな小説で、けっこう迫力があるし、方言の扱いなんかがうまくて、やけくその笑いに満ちてる。・・・やっぱり女性でちょっとイッちゃってるぐらいでないと、もはやクリエイティヴィティはないのかも(笑)。

「続・憂国呆談」  田中康夫vs浅田彰
http://dw.diamond.ne.jp/yukoku_hodan/200507/


このあと、田中康夫がちょっと触れるけど、草間彌生結構好きなんですよ。僕。最初に個展(?)見にいったときビビビときましたよ。もともと、日光でニキ・ド・サンファルを知って、おおおお!と思ったんですけど、草間さんもそれ系ですね。ニキ美術館のベージも紹介しときます。ついでに草間さんのページも。

ニキ美術館
http://www.niki-museum.jp/

草間彌生オフィシャルサイト
http://www.yayoi-kusama.jp/



で、「逃亡くそたわけ」なんですけど、まいどのことながら、期待しすぎちゃったんで・・・。けど、十分いいと思う。浅田が言うような迫力はあなり感じなかったし、やけくそを期待したけど、そんなにやけくそじゃなかった。けど、乾いた感じがいい。乾いてながらも、なんかあたたかいかんじもあって心地よい。くっだらねー会話やくっだらねーこだわりが意味もなくカラカラと連なってる。カラカラしてるから少しだけ物悲しかったりも。主人公二人の微妙な世間ズレがたまらない。いとおしくなる。

というか、名古屋名物「なごやん」っておいしいの?

なんか九州でロード・ムービー風って映画「ユリイカ」みたいだ。読んでる最中、あたまの中に浮かぶ情景は「ユリイカ」みたいなセピア色だった。九州を全然知らないのが残念。


というか、映画にしてくれ。宮崎あおいでも使って。男は「パッチギ!」の塩谷瞬でいいや。この小説はなんか映画「アドレナリン・ドライブ」っぽいところもあるので、監督は矢口史靖でいいよ。「ウォーターボーイズ」の監督。

てか、宮崎あおいで、この映画見てー。
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by mudaidesu | 2005-10-18 14:27 |


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