ブログでネットなイスラエルとか愛国とか 2


ブログでネットなイスラエルとか愛国とか 1のつづき。よりサヨクなネタですよ!




Lisa Goldmanさんによる、イスラエルでの反戦デモについてのちょっとしたレポート。↓


And to the left...


デモの様子の写真が6枚ほど。スローガンに着目した写真ばかりなんだけど、できればもう少し引いた位置から撮ったものも見たかったかも。

(ここも直接いけなくなっちゃったよ。よくわからんけど、URLを入れなおして更新したら見れた。)


で、イスラエルでも死傷者出てるし、誰も来ないんじゃないかなー、と思ってたらそこそこ来てたと。基本は左翼ばっかだけど、いろんな人たちがいたよと。気合いの入った「極左」もいたけど、「普通」の人たちもいたよと。


で、感想は


And yes, I did see the ultimate ineffectiveness of this demonstration.


ですが・・

もちろんデモの効果ナシ度は究極的だと。

別にGoldmanさんは憂いてるわけじゃない。そんなことはみんな、やってる人たちだってわかってるだろうけど、それでもやるってことかと。

で、なんかあたたかい雰囲気だったと。真剣でナイスなかんじの人たちがいたと。




で、不思議なシュプレッヒコールがあったと。↓


Soldier, listen, it is possible to refuse.

(直訳:兵士よ、聞け、拒否することも可能だ)


前回これと同じようなシュプレッヒコールを聞いたのは、去年のガザからの撤退反対を訴える右翼のデモだったような(なんか毎夏新しい危機があるような)。と。そのデモでは、兵士たちに撤退命令に背むことを奨励していたと。中道と左翼はそういう右翼の主張を批判してたけど、今回は左翼がやってると。やっぱり右翼と左翼は似てるよねと。


んでまたデモの話だけど、アパートのベランダから「NO, no war」って一緒に言ってる人たちもいたし、車から手を振って応援してた人たちもいたと。ついでに、一人のタクシーの運ちゃんが「homos!」と叫んだとか。で微妙にデモの人たちにウケてたと。ゲイに優しく、バリバリ・リベラルなテルアビブの街じゃ、その表現は全然侮辱にならないし。と。




というか、コメント欄でも「リサ、どうしてそんなに冷静なんだ?」ってコメントがあったけど、この人の軽いというか、ほのぼのとしたノリはなんか不思議。




で、この反戦デモレポートのコメント欄も興味深い。というか、少々sickだけど。というよりアホくさいけど。ところどころ簡単にいいいかげんに紹介(いろいろ省略してるんでよろしく)。


(というか、ブログでネットなイスラエルとか愛国とか 1のオルメルト首相の娘さんの記事のコメント欄を見る前に↓を書いたんだけど、あのコメント欄を見たらなんかアホくさくなってきた・・・けどせっかく書いたんで一応。)





名無しさん (Anonymous)

もし私の国が攻撃受けたり近所にミサイル落ちたりしてるときに左翼の平和バカたちがあんなことやってたらすぐにボコボコにされるよ。

こういう人たちの「自虐」っぷりはもう逝っちゃってるね。自国が攻撃受けてるのに自国に対して抗議するなんて。すげー。こんな反逆を耐えられる国なんてないでしょ。



Lisa Goldmanさん

私はデモやってる人たちと意見が違うところもあるけど、数百人程度の平和的なデモに耐えられなかったら、その国の民主主義は強くないと思う。(これに耐えられる)イスラエルの民主主義は強いってことだから良いことじゃないかな。そう思わない?



The Raccoonさん

攻撃されてるのにイスラエルは何もするなって彼らは提案してる。ということは、拉致された子どもたちを見捨てるということ。そして、テロリストにテロが有効だって示すこと。

残念ながら、私は仕事中で連中を黙らすことができなかった。バルコニーから「おまえら自殺志願バカ」と言って。

テルアビブが砲撃されたら連中がどう反応するか見てみたいものだね。たぶん、さらなる自虐と敗北主義を示すんじゃないかな。



名無しさん

自分の国だったら、反逆罪で連中を逮捕しろと私は叫ぶね。



adinaさん

名無しさん、あなたはアメリカ人?

とっても驚きだよ。そういうアメリカ人たちの声を見るのは。言論の自由とかの原理原則の上に建国された国からのそういう声。重要な局面になると(まさに原理原則が試されるようなときに)、そういう大事な原理原則から退却しちゃうような声を見るのは驚き。

言論の自由ってのは世間でウケる意見のために存在するんじゃない。つか、逆に、自分たちが同意しない連中を逮捕することを提案って、それこそが反逆的に思えるね。

(僕:ようするに、言論の自由などの原理原則を擁護すること、ウケない意見の存在を擁護することこそ「愛国」だと。それを裏切ることこそ「反逆」だと。名無しさんこそが「反米」で「売国」だと。)



名無しさん

言論の自由だってリミットがあるよ。我々は戦争努力に損害を与えるような言論を容認できない。自国の内側にいる敵(enermy within)を甘く見ちゃいけない。ある意味、外からのミサイル攻撃より脅威かも。内側から社会や人々の精神を蝕む。



adinaさん

時間の無駄だけど、あなたはマッカーシーの大ファンになってただろうね。

アメリカ人たちと違って、イスラエル人はみんな戦争の暴力を経験してる(デモやってる人たちもそう)。イスラエル人はナイーブじゃない。みんな軍隊経験がある(僕:男女とも三年の徴兵)。みんな誰かしら暴力で死んだ人を知ってる。

反戦デモやってる人たちは彼らの国に反対してるんじゃない。国が暴力に対してどうすべきかについて影響を与えようとしてるだけ。んで、彼らの中には、暴力のエスカレーションや民間人が死んでく状況を作り出すことはイスラエルの長期的な利益にならないと言ってるような人もいる。

我々は敵の行動をコントロールできない。けど、我々の民主的な国が脅威に対してどう反応するかについて考えを持って声を上げることは可能。前回「自由」の意味をチェックしたときは、「多様な声を容認すること」だった。

あなたはおもろい民主主義の解釈してるよ。



名無しさん

私の国は民主主義じゃない。立憲共和制だよ。

民主主義とは、二匹のオオカミと一匹のヒツジが夕食を何にするか決めること。



lisooshさん

あなたの望むように国家が運営されてる国って、シリアとか、イランとか、サウジアラビアとか、中国とか、北朝鮮とか。そういうところ行ったら、あなたも快適なんじゃないかな。



名無しさん

アメリカにも抗議デモはあるよ。でも、我々は攻撃されてないし(9.11はあったけど)。でももし実際に攻撃されてる最中に抗議デモなんてやってる連中がいたら、絶対逮捕されるよ。



danaさん (って、オルメルト首相の娘さんじゃないよね?)

もし自分の国が間違ってると思ったら、自分の国に対して抗議するのは当然じゃん。アメリカ人って自分たちの政府を信用しまくりなんだね。とっても悲しいよ。ブッシュは最大のテロリスト。中東がめちゃくちゃになってるのはブッシュの責任。イスラエル人たちが言論の自由をアメリカ人たちよりちゃんと理解してるのを見るのは嬉しいよ。

(僕:「アメリカ人は」とか乱暴に一般化しすぎかと。)




こんなコメントも。↓


crosstalkさん

このエントリーを読んでたら、数年前に自分の国(アメリカ)で経験したことを思い出した。ちょうどイラク戦争はじめたころ。私と妻は息子の音楽会に行く途中に、小規模で穏当な「アンチ・アメリカ・デモ」に偶然遭遇した。とっても変だった。あの人たちは祭りかなんかにいるように振る舞ってた。二人の女性が「抗議のため」にどんな服やアクセサリーを身につけようか話し合ってた。

思い返すと、あのデモは意味のある政治的行動ってより、似たような考え持った人たちが集まり、自分たちの正しさと道徳的優越をお互いに確信し合う機会だったのかなと。たぶん、これって心理的な防御メカニズム。

彼らの内面に存在する世界観と矛盾する出来事に対して、そしてそういう出来事を受け入れることを拒絶しようと働くメカニズム。そういう出来事に直面したときに、似たような世界観を持った人たちに自分を承認してもらうことによって得られる慰めをさがし求めるメカニズム。

まあ、すべての政治的集まりにはお互いを激励するって側面があるんだろうけど。あとこういうのに共通するのは、とにかくすべてがうまくいってるフリをして現状を拒絶しまくることかな。

とにかく、あなたのブログに感謝します。コメント欄も開けてくれてて。どうもありがとう。



つか、アメリカ人でも素でこういう人いるんだね(そりゃいるけど)。こう思ってたり、あいつらいけすけねーと思ってても(内輪ならいいけど)それを公言することに理はない(まさにヘイトスピーチと同じ)ってことは広く共有されてると思ってたけど。

この人はアホそうじゃないし。冷静だしモロに素で素朴に感想書いてみましたってところがまた興味深いというかなんというか。

アメリカじゃ、38周くらい遅れた議論のような気がするけど。そうでもないのかな。まあいろんな人がいるのは当然だけど。


(微妙に関連:イラク人質問題 19  小林よしのり



ついでに、宮台真司がよく言ってるのは、祭り超OKじゃん。つかそれしかないじゃん。

たとえば、南北問題やら環境問題とかで人々の感受性を刺激して動員するにはそれしかないんじゃないかと。困ってる人たちは目の前にいないからスルーしようと思えばスルーできちゃう。近くにいないから心が痛まない。環境問題にしたって、困るのは未来の人たちなわけで、当然未来の人たちは目の前にはいない。

そういう状況でそういう問題について人々の関心を喚起するにはポピュリズム(祭り)しかないんじゃないかと。ホワイトバンドなんかもアホくさいけど、ああいうのしかどうせないんじゃないかと。否定するのは簡単だけど、他に何かあるのかと。(ちなみに、宮台さんはこういう話をするとき、アラン・トゥレーヌという人やアルベルト・メルリッチという人を参照してるけど、僕はこの人たちを知らない。)


とはいっても、戦争に直接関わってない国での反戦デモならそうかもだけど、自分んとこが戦争やってる場合の反戦デモはまた違うかな。自国の兵士が死んだりするわけだから。徴兵もあるわけだし。ムリヤリ関心を喚起する必要もあまりないかな。というか、自分んとこの戦争に対しての反戦デモってまさにナショナリズムだよね。



というか、この人みたいな人って(名無しさんもそうだけど)、なんでアメリカが尊敬されるかわかってないのかな。アメリカがめちゃくちゃやってても、そういうアメリカに批判的な人たちでさえも、アメリカには一定の尊敬の念を持ってたりするわけで。

こういう人たちが嫌ってるようなものこそが尊敬されるアメリカなのに。というか、アメリカ人自身の誇りと愛国の源泉こそがコレのはずじゃなかったっけ。自由と民主主義。(<至上の価値>と<愛国の源泉>


伝統と遺産の継承って大変なんだなーとつくづく実感。

最近の日本の「いわゆる右傾化と呼ばれるような社会現象」を見てもつくづく思う。




で、またチョロチョロとコメントの一部を紹介。↓


名無しさん

私が強調したいのは、こういうデモやる人たちにとっての言論の自由って何よ?ってこと。

基本的に、彼らの態度は「オレのための言論の自由。オマエのためにはいらん」。

もし君が彼らと違う意見を表現すると、この「平和」活動家たちは暴力的になって物理的にあなたの言論の自由を押さえつけようとするよ。

でも、こういう連中にとって抗議デモはライフスタイルの一部であって、彼らにとってのエンターテイメントだってことをあなた(Lisa Goldman)がうまく描写したこのエントリーがとても気に入りました。ただのでっかいパーティなんだよね。連中にとっては。だから、どんなイシューでも、いつでも同じような人たちが抗議デモには現れるんだよね。

こういう連中は自由な社会においてまさに人間のクズ。残念ながら、連中は過度な影響力があって、連中のせいで我々自身を守れなくなるくらい効果的に我々の社会を害してる。




でたー!フリーライダー論!

てか、おまえだろ、自由な社会でフリーライダーしてんのは、ってかんじだけど。

いや、陰口ごめん、だけど。


でも、名無しさんの暴走がつづきます。おまえしつこいよ、ってかんじだけど。



名無しさん

攻撃されたら、健全な国は団結してすべての異論がなくなるもの。

攻撃されたら、団結こそ最も大切。そりゃ裏ではいろいろ異論もあるでしょう。けど、公の場ではみんな国旗を振って自分たちの軍隊をサポートするのは当たり前。



lisooshさん

自由意志で団結してるならいいでしょう。でもおどしたりいじめたりの圧力で団結させようとするのは惨劇へのレシピだよ。んで、それはアメリカの建国の理想の根幹のすべてに反するよ。アメリカを強く魅力的にしてるすべてのものに反するよ。それこそが究極の反逆罪だよ

(僕:名無しさんこそ「反米」だよと)。



名無しさん

自分の国が攻撃されてる最中に客観報道なんていらん。昔のジャーナリストはこれをちゃんと理解してた。



adinaさん

それ、今日、私が読んだ中でもっともアホ。



名無しさん

同意できないね。アホじゃないよ。戦争中はジャーナリストに自国をサポートしてほしい。敵を利するような情報を流したりして、国を引き裂いてほしくない。客観報道なんていらない。戦争行為をサポートするような報道が必要。統一戦線にはジャーナリストも含まれる。彼らも国民だってことをまず自覚すべき。



adinaさん

そりゃ報道じゃないでしょ。プロパガンダ。

つか、なんでこんなのにいちいちレスしてんだよ私は?



名無しさん

戦時中のプロパガンダのどこが悪いん?ジャーナリストはまずは国民。自国第一であるべき。ジャーナリストは戦争行為に貢献すべき。他のすべての社会構成員がそうすべきなのと同じように。



Lisa Goldmanさん

はいよ。そろそろ終わりにしましょう。いいよね?ごめんね。でも、あなたはもう十分言いたいこと言ったでしょう。よく伝わりました。そろそろ同意できないってことに同意しましょう。もしあなたが本名プラスちゃんとしたメールアドレスつきで書くならもうちょっと書かせてあげようかという気にもなるんだけど。でもそうじゃないんで、あなたが私のブログを口論の場として利用してるように感じてきたし。





とりあえずここで紹介終わり。疲れた。

この後にもいろいろ考えさせられるようなコメントが何個があるんだけど、長いしもうムリ。




で、巷でも最近よく言われる「国論を二分どうこう」って話にも関わるネタですね。


書いてる人たちがどこ出身かよくわからないけど、まあ戦争中の割には、かなりみなさん冷静かなと。



というか、名無しさん、あまりに露骨で逆に誠実かと。すがすがしい。

というかあまりの暴走ぶりに釣りかと思っちゃうくらい。

それか、アメリカを貶めるための自作自演とか。日本のネットじゃないって?


まあ、本音でそう思ってても、さすがにここまで露骨じゃ効果的な言論にならないから、もう少し本音隠してやるほうがパフォーマンスとしてはおすすめだけど。デモする人たちの自由と権利を多少は尊重したフリしたり。ただ、このノリ自体はめちゃくちゃファミリアーですなこの日本社会でも。




ところで、名無しさんの


Democracy is two wolves and a sheep deciding what's for dinner.

(民主主義とは二匹のオオカミと一匹のヒツジが夕食を何にするか決めること)


だけど、コレってたまに使われる表現で(誰が最初に言ったん?数分くらい検索したけど不明)、実際、なかなかうまい民主主義のたとえのような気がする。民主主義とは「多数派の独裁だ」みたいな。


ただ、この名無しさんは矛盾してるけど。民主主義は一匹の羊を守らないからダメだって言いたいんだろうけど、この名無しさんは一匹のヒツジを守る必要はない(戦時中にはだけど)って発想だし。



ただ、この「民主主義は一匹のヒツジを守らない」ってのはよくわかる。

日本にも「民主主義=多数決」みたいな理解があるけど、もしそうなら、民主主義だけじゃダメってこと。ここで、民主主義と自由民主主義の違いが大切になってくる。自由民主主義の「自由(リベラル)」の部分が「一匹のヒツジを守る」ってこと。

「個人の自由と権利を多数派の横暴から守る制度と規範と文化と感性」こそが自由民主主義の根幹。


普通選挙やったりして一応民主主義だけど、全然リベラルじゃない国はたくさんある。デモクラシーだけじゃダメで、リベラル・デモクラシーじゃないと、って話。は、ファリード・ザカリアフランシス・フクヤマなんかが精力的にいろいろ論じてた。
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by mudaidesu | 2006-07-28 00:47 | ナショナリズム


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