"revive the cult of Yasukuni" について


コメント欄でパラパラと書いたのをのっけとく。
何度もしつこいけど、あんまアテにならないんでよろしく。



>Yasukuni cult は靖国崇拝、という意味で使われており、オウム的なカルトを示唆していないのではないか
>Rachel さんの指摘の所・・・cult of Yasukuni だった。明白に、靖国崇拝、靖国信仰、という方の cult, カルトじゃなくて。ですよね。


私もそう思います。cultって、たしかに強い意味があると思いますが、「強い信仰」「気合いの入った信仰」みたいなかんじで使われたりしますよね(もちろん、「変わった宗教」って意味で使う場合もありますが)。

日本語の「カルト」って表現だったら即「異常で反社会的で犯罪的」ってかんじですけど。古森さんはこのくらいわかってるでしょうから、なんかわざとっぽいです。わざと日本で誤解させるような書き方。英語の単語を、和製英語で解釈して。


http://mudaimudai.exblog.jp/4069750





「cult of Yasukuni」だって文脈を考えればねえ。

・There were a few earlier nationalistic prime ministers who also tried to revive the cult of Yasukuni,

・The revival of the cult of Yasukuni serves as a mechanism to make history continuous, to make historical time flow again.

・“Normal state” advocates and hawkish nationalists are seeking to revive the cult of Yasukuni and through it recapture the sense of history.


出てくるのはこの三つですが、全部同じ使い方で、「靖国信仰の復興」ってかんじですよね。「なんのための「靖国信仰の復興」か」ってかんじで、なんてことないような気がするんですけどねえ。なんか古森さんの書き方のせいで、「ヤスクニはカルトであーる!ケシカランであーる!」みたいなことが書いてあるように思われちゃってんじゃないかなーみたいな(そう書いてあっても悪いとは思いませんけど)。





前のエントリーにトラバいただいたエントリー。↓

歴史を取り戻すための「the cult of Yasukuni」


右派の方が「the cult of Yasukuni」について論じてます。私とは微妙に感覚違うけど、そんなには違ってないような気もします。って意味不明?(笑)。まあ、違いは立ち位置の違いのせいであって必然的なものかもと。ようするに、「酷い」と思うか思わないか、Commentaryの文章としてどうか、についての違い。あと、見てる論点が僕とは微妙に違うような気がします。うまく説明できませんが。



あとこんなのがあったのを思い出したし、トラバついでにちょうどいいんで、これをまた↓。

私が最初に玉本さんの文章を読んだときの印象は、前のエントリーのコメント欄で出てきたSwanger, Rachelって人(20年来の玉本さんの友人で、6年ほど産経新聞で働いてたそう)の「cult of Yasukuni」についての印象と同じようなかんじでした。てか、私の英語力なんて当てにならないんでよろしくおねがいします。ちゃんとした知識と確信に基いてじゃなくて、感覚でテキトーに言ってますんで。



Mr. Komori finds Tamamoto's use of language especially objectionable and singles out the term "cult of Yasukuni" for particular condemnation. I have long been a fan of Tamamoto's writing style and his ability to create poetic turns of phrase. And I have to say as a native English speaker I did not have the same reaction to this phrase that Mr. Komori did. While it is true that Aum Shinrikyo is referred to as a cult, if one looks up the word in Webster's one will find that it comes from the Latin, cultus, meaning "care, adoration". The third definition listed is "a religion regarded as unorthodox or spurious", but I believe that Tamamoto was using this in the sense of the definition listed fifth "a great devotion to a person, idea, or thing, especially such devotion regarded as a literary or intellectual fad". Mr. Komori may also disagree with the "cult of Yasukuni" in this sense as well, but he ascribed to and then condemned Tamamoto for a meaning that I'm fairly certain was not what Mr. Tamamoto intended.


http://www.nbr.org/foraui/message.aspx?LID=5&pg=0&MID=25188




意訳。↓


『古森さんは、玉本の言葉の使い方を嫌だと思ったようだ。そして、particular(この場合なんて訳すべきでしょう?)な非難をするため、「cult of Yasukuni」という表現を抜き出した。ネイティブ・イングリッシュ・スピーカーとして、この表現について古森さんとは同じ印象は持たなかった。オウム真理教がcultと呼ばれるのはそのとおりだけど、Webster辞書をチェックすると、その単語はラテン語のcultusから来てて、意味は「care(心配とか配慮とか)、 adoration(崇拝とか敬慕とか)」。辞書の三つめの定義は、「unorthodox(異端の)またはspurious(いいかげんな)と見なされる宗教」。だけど、玉本は、5つ目の「人、アイディア、ものへの大いなるdevotion(献身、愛着、帰依、信仰)、特に、そのdevotionがliterary(文学的に?)またはintellectual(知的に)にfad(熱、流行、物好き(イギリス)と見なされる」という意味でこの単語を使ったと、私は信じる。古森さんはこの意味で使われることにも賛成しないかもしれないけど、古森さんは、玉本が意図しなかった(これは私が自信を持って言う)意味でもって、玉本を非難した。」



あいかわらずわかりにくい訳すみません。



で、↑で出した「the cult of Yasukuni」を使った三つの文章を見ると、やっぱ、cultの意味は「信仰」とかになるのではと。なんなら「文化」でも。または「特徴のある信仰」とか。なんにしろ、「靖国"の"信仰」みたいなかんじで、"の"が実は大切なんじゃないかと思いました。

ただ、強い表現ではあるけれども、どの程度、ネガティブなイメージがあるのかはちょっと私にはわかりません。私の感覚だと、批判的なトーンはあるけれど(批判的に記述することにはなんの問題もないですが)、日本語の「カルト」って表現ほど圧倒的なネガティブ・イメージがあるとは思えないかなと。


とにかく、↑の三つの文脈で、古森さんのように日本語の「カルト」(オウムまで)を持ち出して文句言うのはちょっとムリがあるように思えます。やはり、日本語の「カルト」って表現のイメージが強烈だから、モメてるだけのような気がします。


(ちなみに、玉本論文の文脈と関係ないですが、靖国を「異端」(というか、日本古来の文化じゃないと)と見なす人は保守派の中にもたくさんいるのではと。松本健一さんなんかそうだったと思います。ナべツネさん(笑)なんかも。)




ついでに、cultって表現についてのいろいろ。↓

dictionary
http://dictionary.reference.com/search?q=cult

thesaurus
http://thesaurus.reference.com/search?q=cult

encyclopedia
http://www.reference.com/search?q=cult


日本語の「カルト」と違って、一筋縄ではいかない表現のような気がします。英語ネイティブの人でも、その人の主観や感覚によって、微妙に解釈は変わってくるかなと。ただ、やはり、しつこいですが、玉本論文の文脈においては、古森さん的に言う(オウムがどうこうとか)のはムリがあるかなと思います。



http://mudaimudai.exblog.jp/4121611








>cult

なんだかコレもややこしい話ですね(笑)。


・There were a few earlier nationalistic prime ministers who also tried to revive the cult of Yasukuni,

・The revival of the cult of Yasukuni serves as a mechanism to make history continuous, to make historical time flow again.

・“Normal state” advocates and hawkish nationalists are seeking to revive the cult of Yasukuni and through it recapture the sense of history.


http://mudaimudai.exblog.jp/4121611



でもちょっと書いたんですが、結局、私的には、この三つを、古森さん的に日本語の「カルト(プラス、オウムどうこう)」と受け取るのはフェアーかどうか?で、私は「フェアーじゃないと思う」ってかんじですかね。

そもそも、この三つの文章は、靖国問題の意味を、一段深く解説したものですよね。「靖国がカルトかどうか」なんて初歩的な次元の説明じゃないと(読者も玄人でしょうし)。靖国の信仰の根本には、「断絶した歴史を繋げたい」「歴史の連続性を感じたい」みたいな思いがある、そのために靖国の信仰を復興させたい、みたいな説明でしょう。これは、「cult」という表現が嫌だとしても、靖国支持者にとって、フェアーな解説だと思うんですけどねえ。なんか、「cult」という表現に目を奪われすぎのような(笑)。


http://mudaimudai.exblog.jp/4069750

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by mudaidesu | 2006-09-19 22:55 | ニッポン


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