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イラク人質問題 5  雑感


ところで、人質バッシングの一番の原因は「家族の言動」との見方があったりする。家族の言動が酷かったから、人質まで叩かれたと。というか、そういうことを言う人がたくさんいた。

これは当時の現象の一部しか捉えていない。日本人が拘束されたというニュース速報が出た直後から、ネット上では酷いバッシングが起こっていた。叩く理由は「サヨ、朝日、反日、自作自演」など。自作自演の根拠の一つとされたあの「ヒミツの大計画」が登場したのはニュース速報から一時間後くらいらしい。

そして、読売新聞や産経新聞はネットを観察していたのかどうなのかわからないけど、翌朝(だよね?)から「人質本人」叩きをはじめた。そして連日、社説、一面コラム、社会面、識者のオピオン・コラム等々で「人質本人」叩きを展開。読売新聞なんて、一日に四ヶ所で叩いてたこともあった。

読売や産経の人質叩きの内容は、「退避勧告が出ているところに行くなんてケシカラン」的なのが多かった。産経には、自作自演をほのめかす文章もあった。一面コラムで、犯人たちの声明文が日本の左翼っぽいという話を聞いて「なるほどと膝を打った」、とか書きながら。政治家たちも「人質本人」を批判していた。


たしかに、「家族の言動」にムカついた人もいただろう。しかし、あくまでも「家族」叩きは「人質本人」叩きのおまけだった。家族がどうであろうと、「人質本人」たちは叩かれていた。大手新聞が連日あんなに叩いてたし、おまけに週刊誌でも叩いてたんだから。

僕としては、一般人がムカつきバッシング(ネット含む)するのは嫌悪するけど、ある意味、仕方がないとまで思ってる。しかし、あのバッシングが異様で、非常にコワイと思ったのは大手メディア、政治家、知識人総出で行われたから。


僕が注目したのはネット外(大手メディアや政治家など)がネットの流れに「乗った」こと。肯定はしないけど、一般人がある種の感情(差別感情など)を抱くのは仕方がないし、被害者・家族の言動にイラつく人は常に存在する。残念ながら。だからポイントは、いわゆる「俗情」に大手メディアや政治家や知識人が「乗る(媚びる)」かどうか。「乗る(媚びる)」ことによってその「情」が増幅される。これはやめてくれと思った。「ナチュラル・ボーン・キラーズ vs ノーと言える中国」や「靖国問題について」とかでそういうことちょっと書いてきたけど。


ネット上で「サヨ叩き」の文脈(建国義勇軍事件のようにお約束のネタとして「自作自演」指摘含む)でバッシングが起きることは、この事件が報道された瞬間に予想できた。しかし、ネット外では、政治家・メディアは別の文脈で議論を展開すると僕は予想した。本音はどうあれ、後のパウエル発言のように人質本人たちには敬意を示しながらも、自衛隊撤退はできないと冷静に主張するだろうと僕は予想してた。というか、そうすべきだった。

しかし、ネット外もネットの流れに乗った。ほんとは別々の動きかもしれないが、多少は影響与えたと思う。というか、はじめてネットが本格的にネット外の論調に大きな影響を与えた記念すべき出来事だと僕は思ってる。ネットとネット外がシンクロし、お互いに正当性を与えながらバッシングが増幅していったと思ってる。

もちろん、大手メディアや政治家や知識人は本音でムカついて冷静さを失った可能性もある。

でも、やっぱり、「人質への敬意を示すが撤退は無理」という議論では弱い。だから、「人質は無謀で迷惑で非難されるべき。ただでさえ撤退は無理、こんな人間のためにはなおさら無理」という議論(政府責任回避にも使えるし)で行こうと戦略的に考えたのではないかと。江川紹子がなげくように「冷たくなってしまった」のではなく、あくまで意図的に。冷静さを失って冷たくなって変節した(ここ参照)のではなく、ある目的を持って叩いたのではと。国策を守るという目的のために。

ようするに、「こんなダメな連中のために国策を犠牲にするわけにはいかない」ということを世間に説得しようとした。しかし、もし被害者が読売・産経等から見て素晴らしい人間だったらどうするのか?高遠さんだって、一月には産経から見てすばらしい人間だったんだし(ここ)。この「ダメな連中」戦略は使えないよな(ムリやり叩いたかもしれないけど)。だから、被害者については少し触れる程度にして、被害者の質に関係なく、自衛隊が撤退できない理由を主張するのに集中すべきだった。それが、責任あるメディアのとるべき姿勢だった。

まあ、実際としては、国策を危険にさらすような被害者が、読売・産経や文句言ってた政治家・知識人にとって、素晴らしい人間に映ることはあまりないだろうから心配は無用か。んーん、しかし読売・産経の関係者が被害者だったらどうなるのだろうか(このときのように)?おそらく、被害者については「立派・かわいそう」と簡単に触れる程度で、自衛隊が撤退できない理由に集中しただろう。なら、あの三人についてもそうしろよ。


ところで、被害者やその家族が大手メディアに連日叩かれたことがかつてあっただろうか?あまりに異様な光景だった。まさに「俗情に媚びるメディア」の典型。あいつらを餌食にしてやろう、という社会の欲望を満たす役割を率先してやった。ありゃ、ひでぇ。ちょー、ひでぇ。
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by mudaidesu | 2005-12-05 00:27 | イラク人質事件
イラク人質問題 1  家族


イラクで人道支援スタッフ4人拉致 英加が確認
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200511280002.html

こういうニュースもありますし、イラク人質バッシング問題について、メモっといたのがあるんで、まとまりないですが、少しづつアップしてきます。まあ、内容はいたって素朴な感想でいまさらなんですが。多くの人が感じていたようなことばかりだと思います。できれば、ちゃんと考察したいんだけど、そんな元気はありません。

重なる内容も多いですし、意味不明のものも多いと思います。面倒なんで細かい説明はしません。順番も適当です。内容が矛盾してるものも多いでしょう。ま、ウダウダ言ってないで、書いてきます。というか、飽きてすぐ終わるかも。捕鯨の話みたいに(笑)。


まずはこれから。

九州・直方市の彼の両親が同市を通じて社会に向けて発したメッセージは、極めて思慮に富むもので、だから強く人の胸を打ったのである。 若者を支えた多くの人びとに心労をかけたことをわびて感謝の気持ちをのべ、さらにイラクに一日も早く平和が訪れることを祈っていた。この春の日本人人質事件の家族の反応とは、天と地ほどの差がある。若者に両親に似た分別と常識があれば、悲劇は起こらなかったろうにと惜しまれてならないのである。

去年の11月(日付は忘れた)の産経抄からです。この問題は産経新聞抜きには語れませんね。


この春の日本人人質事件の家族の反応とは、天と地ほどの差がある。
この春の日本人人質事件の家族の反応とは、天と地ほどの差がある。
この春の日本人人質事件の家族の反応とは、天と地ほどの差がある。


「犯罪被害者」である愛する家族の一員が「生きたまま焼き殺される」かもしれないという極限の状況にいた一般人(去年の4月の被害者家族ね)の言動にたいして、大手メディアがここまで書いた。4月にその「犯罪被害者」と「その家族」をボロクソに叩いて、被害者家族が優等生的なことしか言えないような雰囲気をつくりだした張本人(の一人)が、11月には「犯罪被害者の家族」の優等生的発言を褒め称えています。こわいですね。

産経新聞系の論調って、犯罪者の権利を擁護する人たちに対して、「被害者の気持ちを考えろ!被害者家族の気持ちを考えろ!」とか言うタイプじゃなかったっけ?気のせいかな。まあ、いまさらですが。


ちなみに、こんなこと言ってる人がいました。

私の息子が殺害されたのは、ブッシュとラムズフェルドのせいだ!アルカイーダも悪いかもしれないが、アルカイーダと同じくらいブッシュとラムズフェルドは悪い!

これは、イラクで拘束され、オレンジの服を着せられ、首を切られてぶち殺されたアメリカ人のニコラス・バーグさんのお父さんの発言です。衛星放送でアメリカのニュースを見ていたら、偶然やってました。カメラや記者に囲まれて↑の発言をした後、お父さんは「WAR IS NOT THE ANSWER」(戦争じゃなんも解決しねーよ)という看板を自宅の庭に立てていました。


もう一つ。これは他人から聞いた話です。

息子は悪いことなんて絶対していない。息子は黒人だからだ。黒人差別のせいだ。

これは沖縄での少女暴行事件の容疑者(当時)のお母さんが、テレビでした発言だそうです。家族や親類が10人くらい一緒にテレビに出ていたそうです。みんなでいかに彼がすばらしい人間か、優しい家族思いの男かを語り、彼の無実を訴えていたそうです。


重要なのは、この人たちの発言の中身が妥当かではない。言いたいことを言えるか言えないか。

別にアメリカが偉いなんて言うつもりはない。欧米メディアが日本の人質バッシングを批判したとき、「欧米メディアは事情をよく知らない」「家族の態度を知れば理解できる」みたいなことを言う人があちこちにいたので。あと、欧米メディアの日本特派員が日本について詳しいのは当然。当時、日本で何が起こっていたかはよく知っていた。むしろ、驚きと好奇心で、必死になってこの問題について調べ、そして考えただろう。

あと、僕が欧米メディア、特に欧米で支配的なリベラル言説に全面的に賛成してるわけじゃないのも、こことかで書いてきたとおり。
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by mudaidesu | 2005-11-28 23:17 | イラク人質事件
フリー!天皇家!???


素朴に感想を。

男女平等だから女性でも女系でもいいだろって思いがちだし、実際僕の素朴な感覚もそんなかんじ。けど、そういう人権思想を基に考えるなら、今の天皇家の人びとってどうよ?人権ないじゃん。男女平等だし、男でも女でも男系でも女系でもいいじゃん!って言うなら、天皇家の人びとが人権行使して当然じゃん!とか思ったりもする。

この前、サーヤが夫と散歩してる映像流れてたけど、なんかすごいさわやかですっきりしてたように見えたのは気のせいかな。サーヤは生まれてはじめて市民・国民になった。人権行使しても、誰にも文句言われない立場になった。

で、もし僕たち国民が、天皇家の人びとを人権行使できない境遇にとどめておくことにするなら、天皇家は特別だと認識してるわけだ。だから、男女平等を当てはめる必要なんてない!って主張も十分アリだと思う。天皇家の伝統じゃボケぇ!もいいと思う。当然ながら、男系じゃなきゃカリスマ性を保てない!ってのもアリ。側室を!ってのもアリ。というか、人権行使できない今の境遇のままでよい!って普通の感覚がアリなのなら。

なんで女性女系じゃ天皇になれないの?って素朴な疑問と、なんで天皇に人権ないの?って素朴な疑問は同じレベルだと思う。「天皇さんはね、特別な存在なんだよ。だからそう決まってるの」と同じ答えになるし。

国民に受け入れられるかって話はまた別だけど。でも、僕からすりゃ、↑のどれも似たようなもん。てか、国民に受け入れられちゃってる「天皇家に人権いらず!」ってな「普通の感覚」が一番コワイ。


で、結局、女性女系OKってのはリアリスト的な対応であって、ようするに、いかに効率よく天皇家の人びとを、国民とときの権力が利用しつづけられるか検討した結果かと。たしかに今の天皇制を「安定的」に続けていくには、今回の案が妥当かもしれない。けど、天皇家の人びとがより人間らしく生きるためにどうするかなんてまったく考慮に入れられてない。雅子さんみたいな境遇の人の心労は多少は減るかもしれないけど。

はやい話が今回の案は国益のため。国益至上主義リアリズム。極端な話、国益のためには伝統も文化も歴史も天皇家も人権もどうでもいいってこと。いかに国家が効率よく統治でき、国益を追求できるかどうか。それだけが問題。

どっかで、右系の人が、これって国立追悼施設の問題と同じじゃない?とか言ってたような気がするけど、まったくそのとおり。両方、国益至上主義リアリズム。細かい話はすっとばして、国益を効率的に追求しましょうって話。僕自身も、今回の女性女系OKと同じで、国立追悼施設についても一応賛成。だけど、すっとばしちゃいけない論点がたくさんあると思う。


つか、今の天皇制って、癒しのために愛玩動物を、国民みんなで金出し合って飼ってるようなもんじゃないの?そして、天皇家の人びと、特に天皇皇后皇太子なんかは、一生懸命その役目を果たし国民を癒そうとしてる。なんかものすごい図式のような気がするんだけど。

別に、世の中すべてロジックでガチガチにするのも味気ないんで、今の象徴天皇制でもいいとは思うんだけど、もう少し天皇家の人たちが自由に生きられるようにできないもんすかねえ。国家統治の一つの道具って役割じゃなくて、もうちょい政治と切り離してあげて、もっと素朴に文化・伝統を司る存在にしてやれないもんすかねえ。自由に生きるには、「神聖」視されすぎちゃってるのかなあ。

とにかく、人柱じゃないんだから。いや、人柱なのか?
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by mudaidesu | 2005-11-25 21:00 | ニッポン
シャロンはどこまでやれるのか?


シャロン首相が離党表明、政権維持の賭けに打って出る  読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20051121i114.htm


なんだか、イスラエルですごいことが起こってますね。細かいこと書いてる余裕ないですが、ニューヨーク・タイムズ(インターナショナル・ヘラルド・トリビューン。またですが)に、シャロンの興味深い発言が出てました。パッと見渡したかんじ、この記事にしかこの発言出てなかった。

On Sunday, after leading what is likely to be the last meeting of the current cabinet, Sharon praised Peres and said, "This is the beginning of the joint work between us."

(最後の閣議後、シャロンはシモン・ペレスを称賛し、「これは我々の共同作業のはじまりだ」と言った。)

Sharon told his old rival and ally: "I won't let you turn away from completing the missions you are destined for. I'll call on your assistance in the future."

(シャロン(77歳)は元ライバルそしてパートナーのペレス(82歳)に、「君がやらなければならないこと、やることを運命づけられてることを絶対に達成させる。決して断念させない。今後の君の助けと力が必要だ。手伝ってくれ」と言った。)

Sharon quits political party
http://www.iht.com/articles/2005/11/21/news/israel.php

シモン・ペレスは労働党で元首相。暗殺されたラビン首相の盟友でありブレーンであり後継者だった。ノーベル平和賞も一緒にもらってた。中東和平はペレスのライフワーク。そのペレスが、シャロンが作る新党に参加するかもしれないそう。

しかしながら、シャロンの↑の発言は驚き。ド右翼のイカれたじいさんってイメージだったのに(実際、シャロンの軍人時代の経歴はヤバイ)、ここ数ヶ月はすっかりリアリスト風になってしまった。それも、昔のラビンを彷彿とさせるくらい前向きで気合い入ってる。元「売国奴NO.1」のペレスにこんなこと言うなんて・・・。一応、連立政権の仲間だけど、ちょっと前には考えられなかったこと。

まだ細かいところはわからないし、シャロンの最終的なビジョンがどんなもんかもわからない。「もちろん、対パレスチナ強硬路線を堅持するシャロン氏の真意は、西岸の大規模入植地堅持による占領の既成事実化にあるとの見方は根強い。」と↑の読売の記事にあるように。ただ、このじいさん、昔言ってたこととだいぶ違うこともうすでにやってるから、まったく期待できないわけじゃない。


<純粋なるもの>への回帰願望  ぺ・ヨンジュンという思想」のコメント欄で、こんなこと↓書いた。どこがヨン様だよ!ですが。

安倍さんですが、、ほんのちょっと、ほんとにほんのちょっとだけですが、アジア外交期待してたり(笑)。スーパーポジティブ・シンキング。もし彼が「大人になれる」のなら。ニクソンになれるかも。

ニクソンは中国をボロクソ言ってたんですよね(裏でキッシンジャーが秘密交渉)。強硬派を演じてた。だから、中国と手結んでも「売国奴」みたいな批判はあまりされないですんだ。ハト派がやると国内ですごい反発起きますが、タカ派ならまだ大丈夫。イスラエルのラビンも労働党でしたが、彼は軍人として伝説的な英雄でした。ラビンの後継者ペレスは、ずっと政治家だったからラビンのように大胆なことができなかった。融和政策って国内での「正統性」がすごい必要なんですよね。


シャロンは将軍だったし、最強硬派だったこともあるから、一応「正統性」はある。とはいっても、最近では、シャロンは暗殺されるってな噂もあるようだし、すっかり「売国奴NO1」になってしまったかも。
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by mudaidesu | 2005-11-22 00:49 | 世界
日本人の劣等感と優越感? & 欧米リベラル


「嫌韓流」が巷で話題になってますが、僕自身は本屋さんでザーと目を通しただけです。というか、恥ずかしくて落ちついてチェックできなかった根性ナシの僕。余裕だと思ってたんだけど、いざ、立ち読みはじめると急に恥ずかしくなってきた。レイシストはこの世で一番なりたくないものだから。他人からどう思われようとたいして気にしない僕なんですが、まだまだへタレですね。誰も気にしちゃいないだろうけど、自意識過剰になっちゃう。

で、なぜ、いまさらこの話かというと、インターナショナル・ヘラルド・トリビューンのサイトを見てたらこんなニュースがありました。

Japanese fad: Comics that degrade Chinese and Koreans (記事全文だよ)
http://www.iht.com/articles/2005/11/20/news/comics.php

ちなみに、ニューヨーク・タイムズでの記事タイトルは「Ugly Images of Asian Rivals Become Best Sellers in Japan」。


で、日本語の記事を検索してみました。↑の記事の内容は↓こんなかんじかと。

「日本の『嫌韓流』は警戒心理・劣等意識の発露」NYT紙  中央日報
嫌韓流や反中漫画紹介・NYタイムズが1面で  日本経済新聞


一面ですか・・・。ちなみに、僕はこの漫画について全然詳しくない。この漫画についての論争にもほとんど興味ない。「論座」で東浩紀が「嫌韓にはリアリズムが欠如してる」とかスカした批評書いてたのを読んだくらい。で、ざっと目を通した印象では、典型的なレイシストのプロパガンダ本だなと思いつつも、それは過大評価かもと思った。というか、ネット上にあるものをプロパガンダ(=イデオロギー的確信犯)ではなく、「金儲け」に使っただけかと。レイシズムが商売になるってことに目をつけただけかと。

ただ、日本でレイシズム描写がメインカルチャーになった記念すべきムーブメントとは言えると思う。ちなみに、「レイシズム」という表現は「他人種・他民族・他国籍等の人びと蔑視」という意味で使ってます。

「まともな日本人」をかっこよく、美しく描き(言い過ぎか?笑)、「愚かな韓国人」を醜く描く。ニューヨーク・タイムズによると、日本人のキャラは大きな目・茶髪の白人っぽいルックス。韓国人は黒髪・細い目のいかにもアジア人のルックス。この記事は、こういう描写は欧米への劣等感・アジアへの優越感からきてるのではと分析。











内容も、「まともな日本人」が「愚かな韓国人」を「論破」し「冷笑」する内容。結論は、「まともな
日本人」が「韓国人ってアホだなあ。やれやれ」と。韓国人を侮蔑・嘲笑することが目的の書。

こういうレイシズム描写のものが堂々と本屋さんに並ぶ光景はなかりシュール。日本人・韓国人を他の民族やら人種に置き換えてみれば、そのレイシズムぶりは誰にでも理解できる。歴史認識がどうとかそういう次元じゃない。描写のトーンが完全にレイシズム。相手を、特定の人種なり民族なりを悪魔化する典型的なレイシズムの手法。

で、このニューヨーク・タイムズのは、ある国で排外主義・レイシズムが盛り上がってまーすって記事で、ドイツのネオナチやらフランスの極右やらを紹介してるのと変わらないノリ。こういう記事にお約束の「xenophobia(直訳は外国人嫌い)」という表現を使ってるし。この記事を読んだ外国の方々からはそう見えるのは確実。ま、実際、そのとおりだと思うし。

ところで、このニューヨーク・タイムズの記者、オオニシさんの評判が一部ですこぶる悪い(笑)。イラク人質事件の際、日本の人質バッシングの野蛮さを批判する記事を書いた人。この前の選挙後も、小泉さんの手法を批判、日本の市民社会の低レベルぶりを書いた。で、後者の記事(と誰が書いたかわからんけどニューヨーク・タイムズの社説)については、産経新聞のあの古森義久さんがご立腹でした(笑)。ちなみに、一部の人たちの間では、ニューヨーク・タイムスは朝日新聞社に間借りしてるので、朝日=ニューヨーク・タイムズ=反日。終わり。ってことらしい。便利な論法だなあ、と感心してます。マジで。


で、僕ですが、何度か書いてきたように、欧米の支配的なリベラル言説にはやっぱり違和感がある。やはりアジア人として欧米で教育をちょっと受けた経験から。僕自身は、一応リベラル系だし、欧米のリベラル言説からはいろいろ学んだし、ものすごい敬意を持ってる。けど、もの足りないものを感じ、ポストモダンやアンチ近代主義的な言説にひかれまくりでもある。アンチ近代の先生もたくさんいたし。

だから、ニューヨーク・タイムズの↑のような日本に関する論評は半分同意どまり。無邪気に全肯定はできない。欧米リベラリズム=市民社会論の理想がまずあって、それへの到達レベルによって非欧米社会を評価してるように感じる。ちょっとしたオリエンタリズムに陥っちゃってるところもある。(「嫌韓流」はオリエンタリズムどころの騒ぎじゃなくてレイシズムの領域にいっちゃってるけど。)別に、それはそれでいいんだけど、日本人がそれをそのままありがたがるのはどうかと思う。このへん難しいところなんだよねえ。「『ネットで広がる愛国心』 by 筑紫哲也のNEWS23」とそこのコメント欄でもちょっと書いたんだけど。ただ、「週刊金曜日」(!)に↑のニューヨーク・タイムズの人質バッシング批判記事を批判する文章があったような気がする。中身はすっかり忘れたけど。

ようするに、ニューヨーク・タイムズの記者の書き方みたいのは、なんか他人事っぽいのよ。安全圏(文明的で進歩的な市民社会)から野蛮なサルどもを論評してるように見えるのよ。(中国・韓国に対してそれをやってる人が批判するのはダブスタだけど。)で、筑紫さんをはじめ日本のリベラル知識人にもそういうところがあるんじゃないかなあと。このへんほんと難しい。ある理念(リベラリズム)に基づいての批判はまったく正当なものだから。

個人的には、「朝日新聞」―「ル・モンド」―「ニューヨーク・タイムズ」―「インターナショナル・
ヘラルド・トリビューン」―「フォーリン・アフェアーズ」の仲良しリベラル・エスタブリッシュメン
ト枢軸のエリートくささがどうもねえ、と思ったり。協力するのはいいことだと思うんだけど。


ところで、↑のニューヨーク・タイムズの記事は「日本人の西洋への劣等感とアジアへの優越感」の話をしてるが、西尾幹二さんにそれを感じるんだよねえ。西尾さんってニーチェ研究者のようだけど、ドイツで嫌なことあったんじゃないの?とか勘ぐっちゃう僕がいる。たまにいるんだよね。外国で嫌な思いして、国粋主義者になって帰国する人が。つかね、外国にいるとその国の嫌なところがやたら目について、母国の良いところが急に見えてきたりするもん。実際は、どこの社会でも長所・短所があんだけど。国粋になっちゃうのは、日本人だけじゃなく、何人にもいる。西尾さんって、そういうタイプじゃないのかなーと勝手に思っちゃってるんだけど。違ったら、ごめんなさい。










西尾さんの「国民の歴史」にも、やたら西洋と日本を張り合わせる記述が多かったような気がする。日本の何々は西洋の何々に匹敵する!みたいなことを何度も書いてたような。別に、西洋といちいち比べないでもいいと思うんだけどねえ。朝鮮人は哀れな民族だ、とか同情じゃなくて侮蔑を込めて書いてたこともあるし。セコイんだよねえ。西尾さんの言う「誇り」って。他所と比べてどうたらこうたらみたいのや、他所を貶めてどうたらこうたらみたいのばっか。逆に情けなくなっちゃう。むなしくなっちゃう。

西洋への劣等感とアジアへの優越感で思い出すことはたくさんあります。そーいえば、「花王アジエンス  チャン・ツィイーCM」でもちょっとだけ触れた。テレビその他ではくさるほど例があるけど、一番記憶に残っているのはさんまの番組かなあ。出演者の素人の女性が「インド人と付き合ってた」と言ったら、スタジオ大爆笑。他の番組でも、ある人が「タイ人と付き合ってた」と言ったら爆笑されてた。別に、嫌韓とかとは違ってみんな悪気はないと思うんだけど、なかなか根は深いですなあと思いましたよ。

なんか書こうと思ったこと全然書けなかった。はやくも飽きちゃった。ニューヨーク・タイムズ的な論調への違和感を素朴に表現してみようと思ったんだけど。念頭にあるのは、アンチ近代の文化人類学者の中国(や日本)市民社会論。欧米の支配的なリベラルからすりゃ、中国の市民社会なんてウンコなんだけど(僕もウンコだと思うし)、ポストモダンとかの学者が違った視点からあざやかな仕事してたりする。またそのうち気が向いたら。



「ネットで広がる愛国心」 by 筑紫哲也のNEWS23



追記:引用ね。

「マンガ嫌韓流」から欧米に対する劣等感が見え隠れするということは同意するけれど、同時に欧米人がよく日本のマンガを見て「日本人が西洋人のような外見に描かれている」と言うのは言葉通り受け取れない。最近は優良なものも増えているとはいえ、欧米のコミックに登場するアジア人はまるで西洋人とは別の生物であるかのようにステレオティピカルにデフォルメして描かれている例が多く、かれらにとって「西洋人のような外見」とはそうしたデフォルメをしていない登場人物のことを言うわけだからね。

欧米のマンガでアジア人がデフォルメされるように「マンガ嫌韓流」においては韓国人の登場人物がデフォルメされて登場するけど、だからといって「このマンガは日本人を西洋人の外見に描いている」というのは間違い。正しくは、欧米のコミックにおいて西洋人が「スタンダード=普通の人間」として描かれているのと同様に、このマンガでは日本人が「スタンダード=普通の人間」として描かれているだけ。(はいはい、本当に劣等感をにじませているマンガもありますよ、でも「マンガ嫌韓流」の場合は当てはまらないと思うのね。)

批判するなら韓国人に対する民族差別的なデフォルメを批判すべきで、日本人がデフォルメされていないからといって「西洋人に似た外見に描いている」なんていうのは、かれら自身の人種偏見を告白しているに過ぎない。日本人の漫画家が劣等感を感じているから日本人を西洋人に似せて描いたのではなく、西洋人の読者が優越感を持っているからこそ、「スタンダード=普通の人間」として描かれている人間がかれらの目には西洋人にしか見えないのです。

*minx* [macska dot org in exile]
http://d.hatena.ne.jp/macska/20051127

ん~ん。すばらしい。




つづき→西尾幹二とネタとかベタとかロマンとか
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by mudaidesu | 2005-11-21 21:49 | ナショナリズム
安倍ちゃんは本気だったん?


北朝鮮への経済制裁の話です。「<純粋なるもの>への回帰願望  ぺ・ヨンジュンという思想」のコメント欄で、安倍晋三さんにちょっと触れたついでに。「(安倍さんに)ほんのちょっと、ほんとにほんのちょっとだけですが、アジア外交期待してたり(笑)」とか書いちゃったし(笑)。ちなみに、一応、拉致問題についての僕の基本的なスタンスは「拉致問題どうなったん!?」みたいなかんじ。


で、最近はすっかり盛り下がっちゃってるけど、一時は経済制裁!ってな声があちこちでありました。その象徴的存在が安倍さんでしたね。彼は本気で経済制裁をすべきと思っていたのでしょうか。どうなんでしょう。

小泉さんが絶対YESと言わないのを安倍さんはわかっていたとは思う。そして、安倍さんが小泉さんに反旗を翻すことは絶対にないと思ってました。しかし、もし万が一、世論が大沸騰して小泉さんの支持率が急降下して、制裁すべし!という雰囲気になり、安倍さん以外じゃ政治が成り立たない状況にもし仮になってたら。


アホなSFみたいな話だけど、制裁支持が75%くらいのときもあったんだから、可能性はゼロじゃなかったのではと。(二回目の小泉訪朝後、家族会の怒りを受けて平沼さんがオポチュ二ストぶりを発揮し、反小泉的な発言を連発しましたが、小泉さんの人気が落ちず、家族会に逆風が吹くのを確認すると、あっさりトーンダウンしてポシャりましたね。平沼さんてほんとヘタレだなあと思いましたが、この前の郵政問題では頑張りましたね。前回同様、空気読み違えただけかも知れませんが。)


で、↑のSFのようなことになってたとしたら、安倍さんはやったのか?あの時点で、あの東アジア情勢で。


なにも僕は全ての経済制裁がナンセンスだとは思ってない。準備しとくのは当然メイクセンス。効果的な経済制裁もある。対南アフリカへの経済制裁は成功例だと思うし。ただ、あの状況での日本の経済制裁はまったくナンセンス。ま、だからこそ実際に日本はやらなかったわけだけど。けど、イラク戦争みたいなナンセンスが起こっちゃったりするんだから、世の中わからないし難しい。イラク戦争もまさかあんな形でやらんだろうと僕は思っていたし。


山本一太さんもやるべきと言っていたが、あれは完全にポーズだった。と思う。小泉さんとの役割分担。安倍さんの役割もそうだと一応は思ってました。あとは、世論のガス抜き係の役割かな。

けどねえ。山本さんについては確信を持ってあれは戦略だったと言えるんだけど、安倍さんはそういうリアリストには見えないんだよねえ。ほんと政治屋ってかんじで。(「政治屋」の使い方が変だけど気にしない。)なんでもかんでも、政争の具にする人ってかんじ。外交上の戦略としてじゃなく、内政に利用しまくってただけじゃないかと。自分のためだけに。


「経済制裁に反対する人は、北朝鮮に工作されてる」なーんてことを「ホーム」の「報道2001」で何度か言っていた。街頭演説でも言ってたようだ。

マジかよ!反対論者は北朝鮮の手先なのかよ!そうだったんだ!ガッテン!っては思わんかったけど。というか、この人なんでも、北朝鮮の「工作」出せば、自分の正しさが証明できると思ってんのかな?大人気だし、それが成功しちゃってんだけど。


というか、こーいう理性もへったくれもない発言を繰り返すこの人は、本気で制裁なんて言ってるのかも?と空恐ろしくなった。役割分担じゃないの?それとも、ほんとは役割分担なんだけど、ついでに政敵を叩いといてやれってだけ?


でも、ここ数ヶ月すっかりそういうこと言わなくなったから、ああ、やっぱり口だけだったのねと。あれが戦略だったならまだいいけど、行きあたりばったりだったら・・・。この人が首相になるときのことを考えると、本気じゃなかった方がいい。けど、ああやって、世論を煽るのはアリなのか?

そりゃ、なんでもアリなんでしょうけど、ヤケドする可能性だってある。実際、二回目の小泉訪朝まですごい時間かかったし。あれは世論が煽られまくっちゃったせいでしょ。もうちょいうまくやってれば、もっと早く子どもたちの来日は実現できたはず。



ちなにみ、拉致問題に関して安倍さんをまったく評価してないけど、平沢さんはそれなりに評価してる。拉致問題では一番マシだと思う。一番役に立ったと思う。最初から頑張って、世論を高めたし。僕はリアリストじゃないんで、人道問題はときには国益より大切だと思ってますんで。

平沢さんの煽りの内容は排外主義的で微妙だったけど、他にやる人がいなかった。他の人はなにもしなかった。ゼロよりはマシ。一回目の小泉訪朝後、毅然と対応すれば北朝鮮は折れてくる、と言い続けてたのは???だったけど。(安倍さんなんて、北は冬を越せないとか言ってた。)


しかし、平沢さんは自分の見通しが甘かったことを率直に認め、これじゃダメだと方針転換した。それによって一部からバッシングされたけど、あれを見て、この人は本気で拉致問題を進展させようとしてんのかもと思った。拉致問題を利用してるだけの人もいるかもしれないけど、この人はそうじゃないのかなあと。やれることやれないことをきちんと考えて最善を尽くそうとしてんのかなと。リアリストというよりプラグマティストってなかんじかなあと。拉致問題に群がる他の人たちとは違うのかなあと。平沢さんに甘すぎですかね。平沢さんの政治思想そのものは他の人たちとたいして変わらんと思いますけど。それに、拉致問題は平沢さんのレーゾンデートルでもあるし。
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by mudaidesu | 2005-11-17 22:11 | ニッポン
仏映画 「憎しみ」  フランスでの暴動から


フランスその他で大変なことが起こっちゃってますが、この映画のことを思い出しました。

監督はアラブ系フランス人。















映画に出てくるのは、アラブ系フランス人、アフリカ系フランス人、ユダヤ系フランス人、この三人の若者です。細かいところまでは覚えていませんが、すばらしい作品だと思った記憶があります。感動とかはまったくしないですが、ずしりときます。映像もなかなかスタイリッシュ。この監督の「アサシンズ」というのもアラブ系フランス人の物語。「カフェ・オ・レ」はまだ観てないんだけど、こちらも人種問題について。(「クリムゾン・リバー」シリーズもこの監督。)この監督、役者もやってて「アメリ」にも出てたような。


こんな内容↓

パリ郊外のバンリュー。そこは移民労働者や低所得者層が寄せ集められた町だ。ある日、 バンリューで暴動が発生。そこで暮らす3人の少年が、 刑事から暴行を受け瀕死の状態となって入院した仲間を見舞う。ところが、 3人の一人・ヴィンスは暴動の際に、 警官が落とした拳銃を偶然見つけ拾っていた。無残な仲間を見舞った3人は、 日頃から社会や警察権力に対して抱いていた憎しみを抑えきれなくなり…。

当時27歳だったマチュー・カソヴィッツ監督が、 カンヌ映画祭で最優秀監督賞を受賞し世界的に注目された出世作。バンリューに暮らす若者のリアルな描写と衝撃のラストシーンが大きな話題となり、 各国でヒットした。若者のやり場のない怒りと権力に対する憎しみを、 鮮烈なモノクロ映像で見事に表現した注目の社会派ドラマである。 ( NTT-X Storeより)




フランス人のアイデンティティに関することでちょっとだけ。

よくイギリスとフランスの植民地政策が比較される。単純化すると、イギリスの政策は間接統治で、イギリス人が地元民の上に立って支配するけど、地元民に自治とまではいかないまでも、自分たちでやらせた。その方が効率的ということもあるけど。

一方のフランスは、直接統治で、同化政策のようなことをやってた。極端な話、植民地の人びとをフランス人のようにしようと。

よく出てくる話が、第二次大戦後、イギリス植民地の地元の王子(誰だか忘れた。南アフリカ近辺。ローデシアあたりかも)がオックスフォードに留学中、ある白人イギリス人女性と恋に落ちがが、イギリスで大反発されたらしい。黒人ごときが白人と付き合うなんてと。

フランスではちょっと違う。植民地出身者でも「フランス人」になれる。大臣になった人までいる(コートジボアール建国の父)。セネガル建国の父はソルボンヌ出身の詩人で、フランスの学校で先生をやっていたとき(たぶん)、白人フランス人女性と恋に落ち(結婚した?忘れた)、フランスで祝福されたらしい。だれでも「フランス人」になれるのだが、もちろん条件があって、「フランス文化を愛する」ということ。もちろん、これは主観なんだけど。

イギリスは、俺の方が偉いけど、俺に歯向かわない程度に地元民は勝手にやって、という姿勢。フランスは、地元民もフランス人にしてやるぞ、という姿勢。どっちもどっちなんだけど。フランスは寛容であって寛容でない、みたいなところがあった。

教科書的にはこう言われてますね。

とはいっても、フランス人はフランス文化以外の異文化にも寛容なんだけどね。日本映画についても知ってる人多いし。まあ、この話はキリないし、乱暴な一般化を続けてもしょうがないので、ここまで。

で、この映画はキテますよ。













ちなみに、アラブ人にとって「アラブ人」ってのは「アラビア語を話す人」のよう。「かあちゃんがア
ラブ人」ってのもそう、って話も聞いたような気もするけど忘れた(笑)。日本人にとって「日本人」
ってなんだろうね。もちろん個人の主観でいろいろあるだろうけど。

ちなみに、「○○人」ってのは、書類上とか法的にって意味じゃなくて、人びとの感覚の話ね。


ところで、今回の問題で、フランスの極右政党・運動でアンチ自虐史観の「国民戦線」がますます勢いつきそうですね。「フランス人は誇りを失った。フランス人としての誇りを取り戻せ」と言ってる「国民戦線」が。トップのル・ペンさんは日本びいきなんだよね。そして、ナンバー2のゴルニッシュさんは京都大学にいたみたい。日本に20年(?)くらい住んでたようで、日本研究家(大学の先生?)で大の日本好き。奥さんは日本人。

この人、「おいおい、我々が極右だったら、日本人はみんな極右じゃないか。我々の考えの方が日本の政策よりはるかに左だよ」みたいなこと言ってました。で、「フランスを日本のような国にしたい。自分たちの文化や伝統を大切にする国にしたい」みたいなことも。

というか、他所の国って美しく見えるもんなんだね。てか、ゴル二ッシュさん、めちゃ「自虐的」なんちゃう?自分らのフランス批判は「健全な憂国」で、政敵のフランス人のフランス批判は「自虐的な反仏」なんでしょうねえ。いつものことですが、ナショナリストの思考回路は同じです。

リベラル右翼(?)の鈴木邦夫さんがつくった右翼団体「一水会」の現代表の木村さんは、「国民戦線」のこの二人と仲いいんだよね。反体制右翼同士、反体制ナショナリスト同士ってことかなあ。

鈴木さんや木村さんの良いところは、国内のマイノリティに対する優しい眼差しだと思うんだけど、「国民戦線」とお友だちでいいんでしょうか。やっぱり、フランスは行き過ぎちゃってるから、「国民戦線」の路線くらい許されるということでしょうか。「極右理想の国・日本」はまだまだマイノリティの方々に優しくできる余地があるということなんでしょうか。さすがにフランスのように「行き過ぎ」たらダメってことでしょうか。でも、「行き過ぎ」なんてほんと主観っすよね。

というか、木村さんはフセインにも肩入れしまくってたし、微妙といえば微妙ですなあ。


ま、そんなわけで、↑の映画はキテますよ(笑)。笑いごとじゃないですけど。なにげに、ヨーロッパはいろんな意味で激動の時代に入ってきたようですね。
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by mudaidesu | 2005-11-10 02:44 | 映画
リアリストのリアリズム  イラク戦争反対


ダブスタ&ゼロサム」でリアリズム国際関係理論について触れましたが、また、ちょっとリアリズムとリアリストについて。リアリストのイラク戦争への考え方についてもちょっとだけ。というか、リアリストならイラク戦争反対に決まってますよ、と。

リアリズムの理論家ってユダヤ系ばかりなんだよね。名前が。初期の理論家には、ドイツからアメリカに逃げてきた人もいた。有名なのが、ハンス・モーゲンソ―(Hans Morgenthau)。この人は、大御所中の大御所。リアリズム国際関係理論の生みの親。

やっぱ、ユダヤ人としての経験が影響与えてんのかなあと。リアリストの世界観に。リアリズムは防御の思想なのかなと。世の中あまくねーぜ、と。

理論上は、どんな国家でも国家の生存のために合理的判断するので、国家の体制についての善悪の判断はしない。そして、モラルなんて考慮されてない。けど、初期のリアリスト、というか、古典派のリアリストには、それでも「モラルが大切」みたいな信念があったみたい。モーゲンソ―の論文にそういうのがあった。「善」を守るためにこそ、ナイーブな思考を止めて、冷徹にいくべし、みたいな。そーいうことを熱く語ってる異色の論文があって驚いた。古典派と違って、ネオリアリストは、そういうのもふっとばしちゃてるような気もする。


リアリズム、とくにネオリアリズムの議論ってめちゃくちゃおもしろい。とってもシンプルで。僕自身は、リアリストじゃないし、リアリストを批判する側なんだけど。それでも、おもしろい。

ジョン・マーシュマイヤー(John Mearsheimer) というネオリアリストがとくに好き。(追記:なんか、調べてみたら、日本語読みはミアシャイマーみたいね。というか、どーみても、最後がマイヤーにならんよね。いまだに英語がちゃんと発音できない、というか、テキトーに発音して、そのまま間違えて記憶するってのは、僕の中ではよくあることです。)

この人の名前もユダヤ系ですね。この人は古典派のモーゲンソーやらよりはちょっとタカ派的。offensive realismとか呼ばれてて、過去においての軍事力の重要性みたいのを語っちゃったり。けど、この人の議論はとてもシンプルでいいんですよ。(いつも、相棒のStephen Waltさんと書いてるけど。)好き嫌いは別にして文章がめちゃくちゃシンプルでいい。論理も超シンプル。英語の文章なんてどういうのがいいかさっぱりわかりませんが、この人の文章だけはすごいと思った。


で、イラク戦争ですが、この人はイラク戦争反対でした。

イラクには、封じ込め政策で十分。封じ込め政策は過去にもうまくいったし、将来もうまくいくと。フセイン相手でもそれで十分と。フセインはイカれた奴じゃない。ちゃんと封じ込め=抑止すれば大丈夫。たとえ、大量破壊兵器を持ったとしても、アメリカや同盟国を攻撃・脅迫することはない。アル・カイーダ対策の方が大事で、イラクなんかにかまってらんない。おまけに、イラク侵攻なんてやっちまったたら、後始末がちょー大変。先が読めなすぎ、んなリスクはいらん。おまけに、余計なことすると、北朝鮮とかが核開発加速しちゃうかもだし。秩序を壊すなと。つか、中東和平を先やれよ。みたいなかんじ。

Keeping Saddam in a Box  2/2 2003 The Newyork Times
An unnecessary war  Foreign Policy Jan/Feb 2003
Realism versus Neo-conservatism 2005 5月 (タイトル通り、リアリズムvsネオコン)
wilipedia John Mearsheimer


ネオリアリストの大御所のケネス・ワルツ(Kenneth Waltz、ユダヤ系ですね)も、イラクはいままでどおりの封じ込めでよい、と2003年2月のインタビューで言ってました。よーするに、ネオリアリストは国家は理性的で自己の生存のために合理的判断をする、と考えるので、フセインのイラクが、自分の国を危うくするようなこと(アメリカに対する先制攻撃、テロリストに武器供与など)はしない、と。イカれた奴があんな地域であんなに何十年も権力握れないって、とか。

まあ、ある意味、フセインを信じているというかなんというか(金正日も)。この人は、「ならず者国家」みたいな概念が嫌いなようです。国家にならず者もへったくれもない。「ならず者国家」みたいな発想はリベラルのナイーブちゃんの自己満足にすぎない。国家はみんな国家だ。みたいな。結局、フセインは国を滅ぼしたんですが。

Conversation with Kenneth N. Waltz
wikipedia Kenneth Waltz



リアリストの大御所中の大御所のジョージ・ケナン(George Kennan)もそうでした。ケナンは、冷戦勃発時のアメリカの外交戦略の理論的基礎を築いた人です。当時、ソ連を封じ込めろと主張しました。いわゆる「封じ込め政策」(containment)の生みの親。(古典派なんで、ソ連に対しての、アメリカの正しさを信じた上ででしょう。)

リアリストのケナンはクリントン政権のリベラル的外交(人権重視、人道的介入など)を批判した。ケナンは、アメリカ・NATOのコソボ介入やNATO拡大にも反対したそうで。ロシアとの関係を悪化させちゃダメだから。(セルビアとロシアは宗教上近いんで親密。だから、欧米はコソボ介入時、安保理決議を目指さなかった。)当然、イラク戦争にも反対。アル・カイーダ対策の方が大事だろと。アル・カイーダとイラクが繋がってるなんて話はアテにならんぞ、と。というか、マジで見通し不明すぎてヤバイって。戦争の目的がコロコロ変わって、ズルズルと続けちゃう危険があるぞ、とか。ケナンは、今年、101歳で亡くなりました。

George Kennan Speaks Out About Iraq
obituary The Economist
obituary The Washingtonpost
Kennan's Foreign Affairs articles
wikipedia George Kennan


リアリストの戦争反対は、「反戦」ではなく、簡単に言っちゃえば、国際の秩序・バランス=国益、を重視するから。たとえば、リアリストは台湾独立には反対だろう。台湾が民主主義、中国が権威主義ってのは関係ない。国家の中身はどうでもいい。国家体制についての善悪の判断は排除する。

僕は、へタレ・リベラルなんで、心情的にはもちろん台湾独立。というか、台湾の人たちで好きなように決めて。だけど、さすがに予測不可能なんで、ごめんよ台湾、中国がもうちょいマシな国になるまで待っておくれ、です。しかしながら、台湾の独立志向の方々は、日本の右派(親台派)に気を使っちゃってほんとかわいそうだと思う。国民党独裁政権と闘ってきたリベラル派が多かったりするだろうに。というか、民進党って名前のとおり一応基本は進歩派だよね。国内政策ではいろいろごちゃごちゃしてるようだけど(対中国についても一枚岩じゃないけど)。というか、あんまり詳しくないんだけど。


というか、日米のネオコン的なるもののせいで、リアリストが輝いて見えてします今日この頃ですよ。前は、ったく、冷てー議論してんな、コイツラ、とか思ってたのに・・・。

日本のリアリストで、公にアメリカのイラク戦争に反対したのは岡本行夫さんくらい?(岡本さんは、自衛隊派遣はしょうがない、というスタンスでしたが。)よく知らんですけど。森本敏さんは、「アメリカはおかしい」とはいいつつも、この人は自分の意見=日本政府の意見、みたいな意識で語るから、「アメリカはおかしいけど、日本はサポートしないわけにはいかない」みたなノリだった?


ところで、リアリストはイラク戦争反対だけど、実は、ベトナム戦争も反対だった。↑のマーシュマイヤー(ミアシャイマー)の「リアリズムvsネオコン」によると、リアリストでベトナム戦争に反対しなかったのはキッシンジャーだけだそう。ベトナム戦争の話になると、ニクソンのイメージが悪いですが、そもそも、ベトナムに突っ込んでいったのは民主党のリベラル系の方々。後始末をリアリスト系のニクソンがやってた(大ボケして、戦争エスカレートさせたりもしましたけど)。ニクソンの訪中なんかは、まさに、リアリストの真骨頂でしょう。

そして、マーシュマイヤー(ミアシャイマー)によると、ベトナムと同じように、キッシンジャー以外、ほとんどすべて(allmost all)のリアリストはイラク戦争に反対だと。キッシンジャーはブッシュ家とのお付き合い上、反対を言わなかったのでは?んなわけないですかねえ。でも、パパブッシュも内心では反対だったでしょうしねえ。

この「リアリズムvsネオコン」のノリは、基本的には、従来型の、ネオコン登場以前の、リアリストのリベラル批判のノリとほとんど同じ。これを読むと、あらためて、ネオコンさんってのはリベラルの突然変異なんだなあ、と思わされます。まさに異端ですね。アメリカの知的潮流の中では、すごく小さい勢力なのに、政権乗っ取っちゃった。

この論文によると、ネオコンは民主主義の魅力を過大評価して、ナショナリズムを無視していると。ネオコンは、民主主義を持ってきゃ、みんな喜ぶだろうみたいな発想。モーゲンソーなどのリアリストは、逆で、ナショナリズムの力をちゃんと考慮しているからこそ、他人の社会に突っ込んでいくな、と主張する。

これは、ベトナム戦争についてもいえる。アメリカが直面したのは地元民のナショナリズムだった。冷戦時代のアメリカは、反米=共産主義と短絡に考えていて、ナショナリズムを考慮に入れてなかったとも言われますね。イランのモサディクなんてまさにそう。ソ連がアフガニスタンで経験したのもそれですな。


で、リアリストのイラク戦争反対論をあらためてザラっとチェックしてみると、理性的なんだけど、やっぱり弱いなあ、と。やっぱり「不安を煽る」(=もし○○だったらどーすんだ!系)という相手の手法にはなかなか勝てないだろうなあと。「勝つ」とは、より多くの人をその気にさせるということね。世の中うまく行きませんねえ。


関連

またまた a リアリスト on アメリカ外交政策
<フランシス・フクヤマ>論争 リベラル ネオコン フェミ
ネオコンの懺悔!?ブッシュ批判!?by フランシス・フクヤマ
ニッポン 旧ユーゴ 虐殺 国連 その他
ダブスタ&ゼロサム
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by mudaidesu | 2005-11-05 00:44 | 世界
「ネットで広がる愛国心」 by 筑紫哲也のNEWS23 


この前、「筑紫哲也のnews23」の愛国心特集で「ネットに広がる愛国心」みたいなのをやってました。このブログでも、ことあるごとに、映画などの話でもこじつけるようにして、「愛国」や「ナショナリズム」について書いてきました。というか、最近、これ系のネタばかりのような気もする。前回も靖国だし。まあいいや。そんなわけで、このネタについてもちょっと書いときます。といっても、この番組の裏(日テレ・フジ・テレ東)で、ロッテ優勝をやってたのでチャンネルをカチャカチャやりながら見たんだけど・・・。


内容は、二人の「ネット愛国者」の生活を追い、彼らの考えを聞く、というもの。一人は、ケーキ工場で働くフリーターの「愛国者」。もう一人は、投資銀行に就職し「勝ち組」になり、お金を稼ぎたいという「愛国者」。二人とも、日本の「弱腰外交」に憤る。日本が弱いと嫌で、日本が強かったら気持ちがいいのに、みたいな感じ。部屋にはお約束で、あれ系の本が。












二人とも、自分の将来が「不安だ」と正直に告白している。そして、日本が強くなれば、自分も強くなった気になる、みたいなことを正直に言っていた。この「強さ」とは、「文句を言われない」「文句を言える」ということ。中韓相手にでしょう。

どう見ても、この二人が世間の人々のロールモデルとなることはないだろう。テレビを見た人びとが羨望の眼差しで、この二人を見ることはないだろう。

しかし、僕はこの二人に好感を持ちました。コイツラは正直者だと、素直なヤツラだと思った。もしかしたら、コイツラもネットで他人に嫌がらせをしてるのかもしれない。しかし、「筑紫哲哉の番組」に撮られ、料理されることに同意し、遠慮がちながらもホンネを吐露する彼らは、それなりに立派だと思った。勇気があると。というか、僕にはそんな度胸はない。この二人は純粋なんだろうと。嫌がらせなどはしていないと信じたい。コイツラの姿は、僕の好きな憎めない気の弱い日本人そのものだと思いましたよ。そういう日本人が嫌いじゃない。

というかね、中韓うるせーなー、ダマレヨ、みたいな気持ちってそんなに特殊なもんじゃない。僕だって、昔、そう感じてたことありますもん。子どもでしたけど、そのころ保守論壇の議論読んでたら、すっかり感化されちゃってた可能性は否定できない。僕みたいな人、他にも結構いるんじゃないですか?


で、筑紫さんの番組ですが、分析はまったく正しい。不安になった個人が、自己のアイデンティティを国家に投影してるという分析。まったくそのとおりだし、実際、テレビに出た二人も自分自身でそう言っていた。












小熊英二・上野陽子の「癒しのナショナリズム」で描写された、「つくる会」の会合に集まる人々とまったく同じ。というか、エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」その他のナショナリズム研究の通り。社会の中の様々な共同体が崩壊し、個人の何かに帰属したいという欲求が満たされない。一人じゃツライ・不安という気持ち、そういうのから、中間(過去の日本なら、企業とか地域とか)をすっとばして一挙に国家へ、という構図。個人のアイデンティティの拠りどころが国家だけ、みたいな。ありふれた図式。












ある「自称ネット右翼」の人が、この番組を見て、「左の人はどうしてほしいのだろうか?」みたいなことを言っていた。この番組は、↑の二人を嘲笑しているように感じたみたい。そして、「ネットで噴きあがって愛国を叫ぶ弱者を批判しているが、そういう彼らにどうしてほしいの?」みたいなことを。「左の思想に共感してほしいのか。または、社会のゴミは消えてしまえと思っているのか?前者なら、その方法は完全におかしい。君たちは、馬鹿だから馬鹿な考えに感化されちまうんだ。オレたちのように頭を使って、まともな考えを持て、と言ってるように見える。社会的弱者のネット右翼である自分にはそう見える。そんな声を聞いて、左側の考えに共感しようなんて思うネット右翼はいないんじゃないか?」


このようなことを思ったようだ。↑は正確な引用ではない。思いっきりパラフレーズさせてもらいました。しかし、内容はこんな感じだった。この番組が「ネット右翼」を嘲笑しているとまでは思わなかったが、僕はこの人と同じように感じた。(というか、僕も自分のこと社会的弱者だと思うし。)この特集に、日本の未来を担うであろう若者二人に対する愛情はあまりかんじなかった。自分たちと違う人たちがいて、彼らがどういう人間か確認して、俺たちと違うと「他者化」して、それで満足しているようにしか見えなかった。自分たちの問題として考えようとしていない。(そりゃ、他人ですけどね。へタレ・ナショナリストとしては、「日本国の問題!!(笑)」として考えようよと。というか、同じ人間の問題として、もう少し突っ込んで考えようよ。まあ、時間足りないですけどね。)

おまけですが、この「自称ネット右翼」の人は好感が持てる。この人には、巷にあふれるお約束の他者(中韓・サヨ)への「憎しみ」があふれていない。それでいて素直。こういう人の声を大切にしたい。


で、この番組についてですが、そういう分析はことあるごとにするべきだし、広く知らしめる必要はある。けどねえ、それだけで終わったってしょうがないんだよねえ。そういう人は「弱い人」ってカテゴライズして終わったら、やっぱり意味がない。↑の方の言うとおりですよ。そういうのは「弱い人」だから、俺のように「強い人」になりましょう、って偉そうに言ったって誰も聞かないって。そう言ってるように思われちゃったら、全然ダメだって。

本来、左派ってのはそういう人たちの味方のはずでしょう。そういう人たちの問題に真摯に向き合い、共に考え、どうしていくかを探るべきでしょう。「あいつらは弱い奴」ですましてどーすんの?と。ベタベタ近寄ったり、媚びたらキモイけど、そーゆー傲慢な(または、そー見える)態度が左派が嫌われる一番の原因でしょう。「つくる会」の「普通の人」による「庶民の常識」に根差した運動が支持されちゃったりする理由でしょう。












嫌がらせとかをやっているのは一部で、大部分の「愛国者」「愛国者予備軍」たちは、それなりに真面目な気持ちでそういうこと考えるようになったのだと思う。少なくとも、自発的に「つくる会」の会合に出るような人は。小熊英二も、「彼らは平均よりも「真面目さ」と「熱情」をもつ人びとなのかもしれない」(あとがきPart2)と言っている。


靖国問題について」でも書いたけど、右は、そういう人びとの不安をさらに煽って動員してる。他者への憎悪を煽って動員してる。おまけに、「おまえは良識があり、誇り高き愛国者だ」と誉め自尊心をくすぐりながら。そういう人たちの俗情に媚びるのが右。(追記:この「右」は巷の売れてるバッシング・マーケットの寵児たちのことね。右思想すべてについてじゃないですよ。)

左はそうじゃない。左は違うやり方で、そういう人たちのために発言しなきゃならないはず。そういう人たちが、いかにして自尊心を得れるかを考えなければならない。国家に自尊心を投影なんてせず、他者を憎悪し己の精神の安定をはかるのでなく、自己の試行錯誤で自尊心を得よ!それがおまえ自身のためになる、と言うのは簡単だが、いかにそれを伝えるかを考えなければならない。

左は、そういう人たちとともに歩まなければならないはず。右とは違うやり方で、そういう人たちとコミュニケーションしなければならない。僕は面倒なんでやりませんけど、本来は、オピニオン・リーダー(なんだよそれ?笑)たちの責任でしょう(他人まかせはよくないかな?)。↑の「自称ネット右翼」の人なんて聞く耳持ってると思いますよ。こういう人の声に耳を傾けてもいいんじゃないかと。こういう人たちに訴えることを想定して、言説を構築しろ、ということです。

はっきり言って、左派論壇の言葉じゃ絶対に説得できないですよ。既存の言葉は完全に輝きを失った。全然響かない。僕にすらまったく、マジでまったく響かない。新しい言葉を生み出さなきゃダメ。他者に響く言葉を。言論・思想とはそういうもん。小熊英二が「民主と愛国」で表現したとおり。そうやって、また言論・思想を発展させていかなければならない。












話変わって素朴な疑問なんだけど、いまいち中国・韓国を憎悪する理由がわからないんだよねえ。いや、もちろん、よくわかるんだけど、一部の日本人が何に憤ってるかはよーく知ってる。マジで熟知しまくり。自分が何言ってんだかわかんないけど(笑)。

ただね、普通に考えると、中華人民共和国と韓国の「公権力」によって(メンドーなんで、とりあえず、中国人・韓国人はおいておいて、国家に限定)、日本人がなんか酷い目に会わされたとかほとんどないよね?別に、大空襲されまくって、家族・同胞を何十万人も殺されたわけでもなし、核爆弾落とされて大虐殺されたわけでもなし、何十年も植民地支配されたわけでもなし、侵略されて家族・同胞を殺されまくったわけでもなし、日本の空を優先的に使われてるわけでもなし、日本に軍事基地があって住民が迷惑かけられてるわけでもなし、その軍隊に日本でいろいろ問題起こされてるわけじゃなし、・・・・・・・・。

多少ムカツクのはわかるけど、憎悪するほどのことなくない?と素朴に思ったりすんだけど。↑のような経験してれば、そりゃ、憎悪の理由はよく理解できる。もちろん、たとえ、↑のような経験してても、「まあ気持ちはわかるけど、憎悪したってしょうがないよ。未来のためにならないよ」と言ってやりたいけど。

まあ、憎悪やら嫌悪みたいな感情ってのは理屈じゃないからなあ。生理的なもんだしね。↑で言ったように、僕自身そういう感情持った経験もありますし。気持ちはよくわかる。

そーいえば、脱北者を支援していた日本人が三人ほど、中国の公権力に酷い目に会わされましたね。あれは怒るべき。

いや、僕自身は、もちろん、中国の公権力にはいろいろ言いたいことあんだけどね。対日本人というより、対中国人その他についてなんだけどね。というか、中国共産党政権がロクデモネーのは当然の前提。
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by mudaidesu | 2005-10-30 01:57 | ナショナリズム
ランキングもいろいろ  われらがニッポンは何位?


へタレ・ナショナリストの僕としては、こういうランキングは気になるところ。

国境なき記者団」による「報道の自由度ランキング2005」↓(「成城トランスカレッジ!」から見つけてきました。)まあ、毎年そこそこ話題にはなりますが、これが日本でどのくらい影響があるかというと微妙。

報道の自由度ランキング2005
http://www.rsf.org/article.php3?id_article=15338


で、そのランキングですが・・・、こらこら、おいおい、韓国にも抜かれちまったぞ。香港のすぐ隣だぞ。香港って中国だよな。まあ、中国そのものは当然ケツのほうだけど(159位)。一番ケツは4年連続で北朝鮮。興味深いのが 137 United States of America (in Iraq) ですね。ロシアがその後ろにあるよ。

まだ日本についてのレポートはないけど、去年のレポートを見ると、まあ、お約束で、記者クラブのせい。あとは、個人情報保護法など。

Japan - 2004 Annual Report
http://www.rsf.org/article.php3?id_article=10192&Valider=OK


こんな記事も↓。いや、いまさらですが。記事タイトルがキャッチーだったんで。
Xinhua : the world’s biggest propaganda agency
http://www.rsf.org/article.php3?id_article=15172


ちなみに、2004年ランキング。2003年、2002年もあります。




国境なき医師団」は有名ですが、「国境なき弁護士団」というのも活躍しております。




ついでだから、こんなランキングも↓


UNDP 国連開発計画 GEM rank
http://hdr.undp.org/statistics/data/indicators.cfm?x=237&y=1&z=1

GEM :ジェンダー・エンパワーメント指数
 
(女性が積極的に経済界や政治生活に参加し、意思決定に参加できるかどうかを測るもの。
 具体的には、女性の所得、専門職・技術職に占める女性の割合、行政職・管理職に占る
 女性の割合、国会議員に占める女性の割合を用いて算出している)


見づらいけど、右側がGEMね。左側は人間開発指標(HDI)。HDIは、その国の、人々の生活の質や発展度合いを示す指標。生活の質を計るんで、先進国が普通に上のほうにくる。

で、GEMランキング2005ですが、日本は(80ヶ国中)43位でした。あいかわらずですねえ。

一応、ちょっとだけ並べときますか。

1 Norway 2 Denmark 3 Sweden 4 Iceland 5 Finland ・・ 9 Germany ・・ 12 US ・・ 15 Spain 16 France 17 Bahama ・・ 18 UK 19 Costa Rica 20 Argentina ・・ 22 Singapore  37 Italy ・・ 43 Japan


2004年ランキング、HDIとGDI(女性の生活の質)とGEMを見やすく並べたのを見つけた。↓
http://www.sendai-l.jp/chousa/pdf_file/5/5-4/5_4_91011.pdf



内閣府男女共同参画局

今日、女性の社会進出度の高い国は、同時に出生率も高い傾向にある。
また、女性の労働力率の高い国も、同時に出生率も高い傾向にある。
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/siryo/ka13-2-1.pdf


“少子枢軸国”返上なるか (横井むつみ=『日本の論点』スタッフライター)
これは短くてわかりやすい。内容は↑の内閣府のと同じ。枢軸国文化に焦点を当てている。




野田聖子さん 外国人特派員協会講演

安倍晋三さんや自民党のおっさん・じーさんたちにちょっとだけツッコミ入れてます。女性に大人気の安倍さんには考え直してほしい、とか。よーするに、あの↓運動に荷担するのはやめろと。

自民党「過激な性教育・ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクト」座長 安倍晋三
http://www.jimin.jp/jimin/info/jender/jender.html

(追記:↑の自民党のページ、リンク先がビデオニュースになっちゃってたじゃないですか。誰か気付いたならツッコミ入れてくださいよ(笑)。直しました。ちゃんと自民党のページに行けるようになりました。お楽しみください。)

いまだに、URLが jenderなのが・・・というか、前からツッコまれてるから、意地でも変えないつもりかな。なんか、選挙中はこのページが非公開になってたそうで。選挙終わったら再登場したようです。自分たちも、変なことやってる自覚があるようです。ある特定の層の人たちのためだけにやってるのでは?と思ってしまいます。


小宮山洋子さんが国会でツッコミ入れてます。

衆議院TV
http://www.shugiintv.go.jp/jp/video_lib3.cfm?deli_id=28190




そもそも、この路線(国策フェミby上野千鶴子)ってネオリベと結託するしかない(どこが左翼だよ!)、みたいなノリだから、ほんとはもっと批判的に見たいところなんだけど、あまりに酷い言説がじわじわ影響力持ってきてるんだよねえ。



東スポ伝説 & じぇんだぁふりぃ (このエントリーで紹介したリンク先サイコーです。爆笑確実。)


もう一度 クリック&リンクよろしく。

ジェンダーフリーとは  
http://seijotcp.hp.infoseek.co.jp/genderfreeQandA.html



へタレ・ナショナリスト、へタレ・リベラルな僕としては、日本はこういうランキングを上げてほしいんだけど、ところどころで書いてきたように、僕はオリエンタリズムが嫌いだし、欧米で支配的なリベラル言説に違和感も持っています。
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by mudaidesu | 2005-10-20 23:26 | ニッポン


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